▼神楽冴(カグラサエ)

15歳、中学三年(in2002)
HN:双剣の神楽
 かつてミニ四駆第二次ブームの頃、メーカー公認大会にて二度の優勝があり、強豪ジュニアとして知られた少女レーサー。六年前、翔司郎に主力マシンのTZX-BBGドライブウイングを託し、ミニ四駆界から姿を消した。
 井桁マシンも含め幅広く扱ったとされるが、誰でも組める市販パーツのみの無加工マシンを特に好んだ。俗に神楽マシンと呼ばれるそれらは、パーツの状態をベストにするとのスタンスで仕上げられ、無加工でありながら当時としては破格の性能を誇っていたという。また彼女の扱うボディはクリアキャノピー、自作シールといった特徴があり、オリジナルエンブレム【デュエルエッジ】をあしらったGPチップが目印。

「言葉一つ、行動一つですら人の心は表れるんだよ。ましてや、意図して作り込まれた創造物たるマシンに、その人の人と成りが表れないわけない・・・そうでしょ?」




▼依酉翔司郎(イトリショウジロウ)

14歳、中学二年
HN:翼駆り
 主人公。第二次ブームの末期に冴からTZX-BBGドライブウイングを受け継ぎ、以後も細々と走り続け、この第三次ブームを迎えたレーサー。よってミニ四駆歴は短くなく、冴の教えもあってそれなりの技術はあるが、レーサー仲間や行きつけの店などを持ったことが無く、にわかレーサーとの自覚が本人にもある。
 扱うマシン、TZX-BBGドライブウイングはパーツ無加工、大径タイヤ、アトミックチューンモーターという仕様。アップダウンのないフラットコース用のマシンであり、本人の知識もその分野に片寄っている。ジャンプを含む立体コースはやや苦手。またダッシュモーターや新型MSシャーシの扱いも苦手。


「ドライブウイングは、俺のマシンだ。神楽さんから譲り受けて、でも遅くなって・・・また、俺の手で鍛え直してきたマシンだ。借り物のままで走り続けられるほど甘くないことぐらい、わかってんだろ?」




▼佐々薙壮太(ササナギソウタ)

10歳、小学四年
HN:ソータ
 もう一人の主人公。ミニ四駆を初めて1年そこそこの駆け出しジュニアレーサー。模型店ガーデン日吉に通い、その常連客を始めとしたレーサー仲間達から積極的に技術を学び、日々実力を伸ばしている。
 神楽マシンとおぼしきMS-ABエスペランサが愛車。シャーシは最新のMSで、大径トルクという仕様。お小遣い事情からあまり高級なパーツは装備していないが、十分な性能を引き出している。その一台で3レーンコースも公認大会5レーンコースも走破する。







「まずは名乗るが礼儀ってもんじゃん?オレ、佐々薙壮太。姉ちゃん、名前は?」




▼御堂伊緒(ミドウイオ)

12歳、小学六年
HN:I・O
 御堂姉妹の一応姉。華美な妹に比べれば質素でボーイッシュな感じの服装を好むが、もちろんブランドもの。最近は妹と距離を置き、自宅のホームコースより専ら各店舗のコースを巡って練習している。構造的に不利と言われるSFMシャーシで新型シャーシと互角以上の走りを見せることから、極めて稀な少女FMレーサーとして一目置かれている。
 冴譲りのSFM-GBファルシオンを最新パーツで独自に改良。立体コースなど、状況に応じてSX、MSシャーシも扱う。







「言っとくけどあたしのファルシオン、そんじょそこらのFMマシンと思わない方がいい。」




▼御堂奈緒(ミドウナオ)

12歳、小学六年
HN:Now!
 御堂姉妹の一応妹。お嬢様らしくジュニアブランドに身を固めるが、埃くさい模型店でも気にすることなく入り込めるさばさばした性格。コミュニティサイトであるミニヨンネットを始め、ネット上のミニ四駆情報にはよく目を通しており、事情に明るい。また女性、ジュニアレーサーへの普及活動にも積極的に取り組む。
 冴譲りのS1-SSクレイモアを駆る。第三次ブームで主流となりつつある立体コースにはSXシャーシで対応。








「神楽冴の最強マシンを駆る不届き者、あたしのクレイモアと勝負なさい!」




▼Nコード(エヌコード)

30代前半、職業不詳
本名:コウダ
 ガーデン日吉の常連だがマシンを持たず、カウンター席に佇む謎の人物。かつて神楽冴と共に走っており、旧知の仲だという。第一次ブームからのベテランで人脈も広いが、この数年間、彼がマシンを走らせるのを見た者はいない。
 主力マシンのプロトブレイカーZ-Xは、拡張リヤカウルが特徴のウイニングバードアドバンスをベースとしている。かつては井桁バンパー、抵抗抜き等が施された徹底的な加工マシンも扱っていたとされるが、今は封印しているという。
「歳は関係ない、ということだ。今この時、走り込んでる者ほど先へ行く。そういう意味では、私の方が幾分不利なのかもな。」